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木材を住まいに使う、よく考えてさらに理にかなった使い方をする。当たり前のことなのでしょう。戦後の政策や産業界・・欧米の経済発展モデルの進め方によって日本の伝統や土地柄を忘れてしまうような教え、風潮が「当たり前」を変えていたかも・・おっとと・・その良し悪しはいろいろあるでしょうが・・


とにかく今、第二次大戦後に植林した木が大きく育ち、その活用をめぐっての試行錯誤。


愛媛はヒノキの柱、生産量日本一。杉もすごい。県木材協会八西支部、西予支部、宇和島支部の南予支部勢と、「木組みの家宇和島」研究会とが一緒になって取り組んでいる家づくり、木材活用、森林活性化などの仕組みづくりへの取組・・


地域型住宅促進事業「南予の家プロジェクト・・」


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今夜は愛媛大学農学部の杉森教授から木材の乾燥とその木の本質について研究成果を承った。


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上は若干色が黒っぽいヒノキ材。高温乾燥で表面は割れていないが小口から内部に収縮割れがあり、全長に走るものもある。


内部まで乾燥し、使用後の収縮、狂いが少ない。ただ、木の粘りはかなり失われ、吸収エネルギーが低下してもろくなる性質があるという。匂いはやや炭化したような香りがする。


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比べる


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さわってみる・・自然乾燥に寝かせていた10年ものの柱材など


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測ってみる・・表面の含水率

ラベルは活動から導入されたトレーサビリテイシステムの一環


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割ってみる・・研究室の冷蔵庫に保管してあった木材

内部の手触りと含水率・・30パーセント~28でしたが

この30%が性質の分かれ目とは・・


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12という数字が見えています・・・高温乾燥

天然乾燥は内部まで均一に乾燥するにはかなりの時間がかかるのでりスクが大きい・・当然室内環境に反応して、水分を吸ってくれたり出したりする性質が良し悪しとなるからだ。


エアコンをかけて木の水分が乾燥する・・同時に木は変形する・・


無垢の材料で自然乾燥は使用後の収縮変形が大きいのでお施主さまのご理解がかかせない。だが見ての通りきれいな色艶で、木の細胞が熱によって壊されず、本来持っている粘りが保全され、木と木を組み合わせる木組みの構法にはもっとも信頼性が高いと思われる。これらの木は家のつくり方によって使い道を考えて選ばなければならない。


どんな家をつくるのか、最善を尽くして挑戦するしかない・・110730写真まで・・